紅葉ひとひら舞い散る

この世界が夢幻の如き不確かなものであれば

真も理もすべてが存在さえしなければ

かの者らは生き長らえただろうか

今は死んだあの山を想う

やがては朽ちる国を見下ろし

八百万は何処へ

大気に聞こえた歌声は何処へ

何処へ消えてしまわれたか

唯一人残された小さき命に道も示さず

億の命が

那由多の命が

消えれば戻ってきてくださいますか

赤く燃える命の山へ

戻ると約束してくださるのならば

 

私は

 

狩りましょう

この世界に救う厄災のすべてを

四肢を持ち、知性を抱いた罪深き生命を

原罪の名のもとに

 

ご帰還を

お待ちしております

八百万の神々