言の葉が水に変わる

言葉が胸につまる胸がくるしい

息ができない

言の葉の水が胸まであふれておぼれそう

溺れ死にたくない

叫ぼうと言葉を投げた

大好きな友人は言葉を投げ返す

投げ返された言葉は壊れていた

私は拒絶されたと気付いた

溺れ死にたくないと叫ぶ

投げた言葉にあいした人は逃げてしまった

ひとりになって私は棄てられたと知った

溺れ死にたくないと狂って叫ぶ

狂った言葉を抱きしめたのは

おかあさん

つめたい亡骸を見た

もう動かない姿に私が殺したと悟った

溺れ死にたくない言葉を飲み込んだ

胸まで満ちた水が溢れる

喉から水がこぼれる

何度も飲み込んで何度も吐きだす

白い手が黒くなるまで吐いた

何も変わらない

誰もいなくならない

胸に溢れる水が喉を濡らす

これならきっとだいじょうぶ

 

言葉が出なくなった

 

息が苦しい

 

みずが

 

あふれる

 

あふれた……?

 

重くなったまぶたがみるのは

真っ赤に咲いた

 

わたし