純白の仮面は罪の証 穢れを知らぬその身を罰に汚して

 忘れることすらも罪なのだと咽び泣く

 すべての時間が僕を棄てていく この命も この記憶も

 いずれは消えて 僕はどこへいくのだろう?

「世界が動いたな」

 

夢見る幼い蝶の羽を裂いて飾ろう この胸に

 そうして途絶えた夢も 希望も すべてはうたかたに消え

 赤い涙の海でおぼれるきみを抱いてともに堕ちよう 瞳閉じて

籠の中のか弱い小鳥 この腕の中で美しく朽ちていけ

 

「よくやった………結依。俺はお前が誇らしいぞ」

 

微笑みの仮面が涙する 純白の衣装を真紅の涙で染め上げて

忘れることのない時間が消えていく

 すべての存在が僕を 捨てていく この名前も この姿も

 いずれは消えて 僕はどこへいくのだろう?

 

「しかもアポロンの友達にまでなるなんてな。優しいな、相変わらず」

 

夢見る幼い蝶の羽を裂いて眠ろう あの腕で

 そうして途絶えた僕も きみも すべては夢幻偽りで

 深い絶望抱いて泣き叫ぶきみに安息をあげるから 瞳閉じて

籠の中のか弱い幼子 この腕の中で美しく咲き乱れろ

 

「けど、無理するなよ。お前はこれからも辛いことが待ってるんだからよ」

 

いつか僕が僕で失くなり 夢が夢で失くなる

その時きみはどこにいるだろう 僕を忘れてどこにいる

道化師の仮面をまとって 僕はどこに逝くのだろう

 

「けど、お前なら大丈夫だよな………神の孤独を癒したんだからな」

 

夢見る幼い蝶の羽を裂いて飾ろう この胸に

 そうして途絶えた夢も 希望も すべてはうたかたに消え

 赤い涙の海でおぼれるきみを抱いてともに堕ちよう 瞳閉じて

籠の中のか弱い小鳥 この腕の中で美しく朽ちていけ

 

「――大切なお前の幸福を願ってる」

 

ジョーカー 僕を導いて 美しく肉を焦がす あの太陽(アポロン)の元へ